待ち合わせは電話で十一時に駅前に決めた。

オレは朝早く起きすぎて、待ち合わせの一時間前には待ち合わせ場所についていた。

音楽を聴きながら心を落ち着かせようとするが、全く効果をもたらさない。

オレは携帯を開いて待ち受け画面を見る。

この間、待ち受けの画像を代夏がくれた絵にした。

見ているだけで心が落ち着く。

普段は待つことが嫌いなのに、代夏ならいつまででも待てる気がした。

何となく、オレが駄目な男になりそうな気がして、少し自分を律するために左の頬をつねった。

「あれ?もうきてたの?」

代夏がオレを見ると走ってきた。時計を見ると二十分前だ。

「おはよう」

「おはよ、晴れてよかったね」

代夏はまたうんと頷いた。

私服も可愛い。

白のロンティーの下にピンクのワンピースを重ねて着ている。

小さい足に黒いミュールがよくあっている。