病んでるとグレーてる1


――あぁ、思い出した。



玲二と一緒に居た時、一度だけしか会った事はないけどその男はあたしに言った。


『もしアイツから逃げても逃げても無理なら死ぬ道もアリだぜ?』


……バカな事を言う。
あたしは逃げないし死なない。


だけど、あたしは逃げた。
死に損ないになって死ぬ道すら行けなくなった。

そうなるって分かってたんだろうね。

あの男が何をしたいのかはまだ分からない。


だけど…………

あたしはあの男を誰よりもよく知っている。