病んでるとグレーてる1

なんなんだ、あれは……



視線が向くそこは使われてない廃ビル。人気すらない筈なのに窓ガラスと共に椅子が落ちてきた。


「ゆ、幽霊ですか!!!!」

「まさか、有り得ないだろ」

あのビルは例え“曰く付き”だろうと幽霊が窓ガラスをぶち破って椅子を落とす訳がない。

そう思った瞬間――

「ぎゃあぁぁぁ!!」

「ウ、ソだ…ろ…」



………女が堕ちてきた。


何かに繋がれて宙に浮いたままの女を見て、本能的に身体が動いた。

駆け寄って女を見た瞬間、俺が偶然見た光景は夢では無く――現実だった。

その光景にズキリ、と頭が痛んだ。