病んでるとグレーてる1



ーー汚い、汚い、汚い。

あのヒカリは綺麗なのにあたしは汚い。
血に塗れた身体は赤く染まるばかりだ。

不釣合いすぎる。

それでもヒカリに吸い寄せられるあたしは渾身の力を振り絞って……

「いっ……つー」

両手でそこにある椅子を持ち上げ大きく振りかぶる。


――ガシャーン

椅子を窓に投げつけガラスを割った。
火事場の馬鹿力ってやつだろう。

こんな状態で動けるなんて自分でも吃驚だ。

新鮮な空気が流れ込むと喉がスッとした。今ならイケるかもしれない。今じゃなきゃダメだ……

「はぁっ………うっ」

身体を引きずって窓の縁に手を付く。
ジャラジャラと鎖が擦れる音が響き渡り反響する。


下を見下ろしフッと1人ほくそ笑んだ。

「意外と……高いな……ッ」

窓枠に足を掛けたあたしはスローモーション世界に飛び込んだ。


鉄骨に繋がれた鎖を命綱代わりにして、あたしは――窓から飛び降りた。


ーーあたしは自由だ。