眉間に力一杯のシワを寄せ呻き声を漏らす。
「いっ……」
じわりと指の隙間から血が溢れだす。
まだ、死ねない……そう無意識に思ったら――
ブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンブォンーー
「な……に?」
地響きに近い音と窓にヒカリが反射した。
この前の集団…?
「もしかしたら……」
あたしはヒカリに寄せられ、痛みを堪えて這いずるように窓際に寄るとそこには―――
「………綺麗」
前に見たヒカリとは比にならない程のヒカリで溢れていた。
もう痛みをぶっ飛ばすくらいに無数のヒカリがある。
それを求めるように伸ばした手は赤に染まっていて汚く思えた。
綺麗なヒカリには似合わないどす黒い赤。
窓ガラスにつく自分の血の手形にヒカリがくすんで見えた。