あたしの目の前に立つ玲二は煙草を地面に叩きつけるように投げ捨てジリジリと距離を詰める。
「知ってるか?GPSっつーのが携帯にある。常に見張ってんだ逃げりゃ分かる」
また一歩踏み出す玲二にあたしは反射的に後ろへ下がる。
「オマエは馬鹿だよな」
携帯のGPS画面を見せながら不気味に笑いかけまた近付く。その距離は人間1人分。
これが最後のチャンスだったかもしれなかったのに……あたしはやっぱ万年厄年かもしれない。
「ムカつくんだよ。別れたいならいっそ死んでくれ」
携帯をポケットに入れてからスッと腕を伸ばしあたしの首を締め上げた。ギリギリと手加減なく締め上げる
「うっ」
「別れてぇの?」
「や……っ」
首を締め上げる玲二は冷めた目であたしを見下ろす。本気であたしを殺す勢いが感じる。
「別れたいなら俺が殺してやる。オマエだけは俺を見捨てないって思ってたのにな、見捨てられるくらいなら……」
――死んでくれ。
そう、言ったような気がした。
