起きたら既に玲二は仕事に行っていてあたしはいつも通り鎖……いや、リードに繋がれてた。
気付かなかったな、と思いながらコキコキと身体を鳴らして起き上がるが…………首痛い。
朝ごはんは無いだろうしやることもない。
この部屋にテレビはあっても、ありがたいことにリモコンの電池切れ。
初めの頃は直接電源を入れてたけどチャンネルを変えるのが面倒ですぐに諦めた。
ニュースなんか興味ないし日中の番組はつまらない。そもそもあたしはテレビっ子じゃない。どちらかと言えばバラエティーやドラマより映画が好き。
続きを待たずに一回で終わるからだ。
続編だと知った時はムカつくけど。
「今日こそはやるしかない、か」
繋がれてる鎖はベッドに巻き付け南京錠がしてある。勿論首にも南京錠がついてる。
ジャラジャラと無駄に重いリードを持ち上げて首への負担を軽くするために自分がベッドの下に降りた。
そっと首元を拘束する南京錠をなぞる。
幸い首輪は革だ。
無理に引っ張っても取れない。
細工のせいだと分かってるからこそあたしは捨て身の賭けに出る。
想像するだけで痛そうだけど……
やるしかない。