「えぇっ───!?ハルさんとまだヤってないの!?」





爽やかな昼休みの教室。


そんな教室にふさわしくない言葉を大音響で叫んだのは親友、立花塔子(たちばなとうこ)。




光の速さで塔子の口を思いっきり塞ぐ。





「『まだ』って……あたし達まだ付き合って2ヶ月ちょっとだよ?『まだ』ってほどでもないよ」






小声でそう言えば、塔子があたしの腕をタップするから、口を塞いでた手を離した。


今度は小声で囁いてくる。





「2ヶ月って言ったって、桃佳とハルさんは普通のカップルとは違うのよ?同棲とか先に経験済みなんだからさ」



「同棲じゃないよ…シェアだよシェア」





塔子が言う同棲は、夏休みの間晴と一緒に暮らした時のこと。