「てゆうかホントに、冗談止めてください…!」

「は…?」

先輩が低い声をだす。

先輩の手がピタリと止まり、そして下ろされる。

ピリピリとした空気が辺りを満たしていく。

「…お前、それ本気で言ってんの?」

どうやら私は地雷を踏んだらしい。

先輩が怒ってる理由がわからない。

「なんで怒ってるんですか…?」

「お前がそんなこと言うからだろ?
何?俺が言ってることが冗談に聞こえるの?」

「信じられるわけないじゃないですか…」

声が震える。

どうしよう。怒らせたいわけじゃないのに。

「だって…私なんかみたいなつまんない人…」

「“なんか”って言うな」

──え?