なんで狂犬のような人が王子と呼ばれているのかも分からない。なのに私の後ろの席。 平凡なスクールライフを過ごすには少し... いや大分かかわりたくない存在…… 「あの...急いでるから退いてください」 「あ、俺も急いでるの」 お願いだから何も言わず退いてください。 何なら、なけなしのお小遣い置いていくので見逃してください。 「足捻っただろ」 北沢くんは、わたしの左足をチラリと睨む。 こ、怖いです。 「大丈夫、平気だから」