「わっ、私の席も、 よっ、良かったらっ…!」 悠斗くんにつられるように私も席を譲った。 「あら…まぁまぁ悪いわねぇ」 「お兄さん、お姉さん、 ありがとう。」 目尻にたくさんのしわを寄せた満面の笑みで お礼を言われた。 何か恥ずかしいな…。 私は照れ臭くて下を向きながらぺこっと頭を下げた。