君想い【完】



病室の扉を開けると無邪気な寝顔を向けて、居眠りしている僕の奥さんの姿があった。


さりちゃんの寝ている間に祥吾の命を繋ぐ機械たちを隈無くチェックし、点滴の残量も見た。

体や顔を触り、異常がないかをチェックする。


「はあ。とりあえず大丈夫かな。」

「んー。純?帰る?」

「起きた?帰るよ。歩ける?」


まだ開ききっていない目をこすりながら僕の腕に自分の腕を絡めてくる。



「ちょっと気持ち悪いかも。吐くまではしないけど気持ち悪い。」

「つわりかな?ちゃんとご飯食べてないから吐けないだけでしょ。夕飯は僕が作るからちゃんと食べてね。」



やったー。と小さく握りこぶしを挙げ喜んでいた。


「仲良しで羨ましいわあ。」


そんな言葉を職場のみんなから浴びて帰路を急いだ。


家の方がさりちゃんもゆっくりできるだろう。