「ゆか、まだ僕の事好き?」
「もちろん。今のゆかに純以上はいないの。でもきっとこれからも純以上なんていないんだろうな。」
「ゆか、僕ね、」
「でもね、純以上なんていなくても純と同じくらい想える人を探すの。きっといるわ。だって世界は広くて、何人もの人がいるの。だから、だから。」
話の途中で笑顔が曇り始めた。
ゆかの目から涙がこぼれているのがはっきり確認出来る。
「僕今でのゆかの事は大好きなんだ。ゆか以上に僕を理解してくれる人なんてこの世にいないよ。でも反対にゆか以上に大事にしてあげなきゃいけない人がいる。その人に対しての好きの気持ちはきっとゆかと同じくらい。」
ゆかは涙を拭きながら何度も頷いた。
「ゆかと戻れるものなら戻りたい。でも僕はさりちゃんのそばにいたい。これからもずっと先も。」
「うん。純はさりなちゃんの隣りにいるべきだよ。さりなちゃんもそれを望んでいるから。」
「ゆか。僕を好きになってくれてありがとう。本当に君を心から愛しているよ。今でもそれは変わらない気がするんだ。ゆかを想う気持ちはきっと今でも変わっていない。」
「純とさりなちゃんはね、生まれた時からずっと一緒にいなさいね。って決められていたのよ。だから隣りの家に生まれたの。来世はきっと祥吾くんとさりなちゃんは幸せになるわ。だから、ゆかと、ゆかと…」
ゆかの腕を引き、強く強く抱きしめた。
今までにないくらい強く抱きしめた。
そっと耳元に口を当てる。
「来世は僕とゆかも幸せになろう。来世なんてないって言う人のいう人もいる。でも僕たちは信じよう。この先はゆかが自分で幸せを掴んで。次に出会った時は僕がゆかを幸せにするから。約束する。」
ゆかが声を上げて泣いている。
顔を上げないようにゆかをもっときつく抱きしめた。
ゆかの長い髪に僕の涙がこぼれていく。


