君想い【完】


「合格したー!」

トシと香代が嬉しそうに合格通知を広げた。


「よくお前らの成績で受け入れてくれたな。」

「純くん、超失礼!面接のときあたし髪真っ黒にしたんだから。」

「まじで?見たかった!」

「ゆかは似合ってたと思うよ。」

「俺はこっちの香代のほうが好き。」


さりちゃんも就職先のアパレルを見つけ、
後は僕とゆかだけになった。

センター試験を控えてる僕たちに休む暇なんてなかった。


寒空のしたを4人で歩き、
祥吾の病院へ向かっている。


冷たい風が2人の合格通知を揺らし、
その合格通知を見るだけで僕とゆかに緊張が走る。


「さりなは先に病院に行ってるの?」

「うん。今日は舞ちゃんが来てるんだって。」


ゆかが英語の単語表を眺めながら、
ぶつくさ隣りで言っている。


「国際科って人気なんでしょ?」

「うん。英語がちょっと得意だからって通訳になりたい、なんて夢持つんじゃなかった!」


大きな声で嘆いているゆかを見て、
僕はゆかの頭を軽く叩いた。


「自分で決めた夢を諦めるなんてゆからしくない。」


舌をだし、ゆかがおどけた顔で謝ってきた。


「てか今だに純の志望校、誰も知らないんだけど。純は何になりたいの?」

「今日、報告するから。」


今日は僕の決意の日。


人生で一番大事な日になるかもしれない。