機械に繋がれた祥吾を見て、
舞ちゃんは泣き叫びながら抱きついていた。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
「あのこれは?」
「祥吾は死んでなんていません。脳死判定が出ました。世間一般では死んだと判断されるかもしれません。でもまだ人工呼吸器で息は出来る。心臓は動いている。祥吾は生きています。」
森下さんはベットに近付き、
力の入らないだらけた祥吾の手を握った。
「初めまして。森下敦士といいます。あなたが舞を大事にしていた事は舞からいつも聞かされています。あなたが舞を大事に思っていたように、僕も舞が大事です。どうか妹さんを僕にくれないでしょうか。」
真剣に祥吾に語りかける姿を見て、
舞ちゃんも祥吾に話をし始めた。
「こんな状態でもお兄ちゃんが生きていてくれて嬉しいよ。前と変わらないこの温かい手でいつも頭撫でてくれたよね。お兄ちゃんがいない間、あっちゃんがあたしの頭撫でてくれてたんだ。あっちゃんってね、お兄ちゃんに似てるの。だから好きになったのかもしれない。」
そんな話をしているとき、
さりちゃんは祥吾の病室に飾ってある舞ちゃんとの写真に手を伸ばした。
写真立てを開け、写真を取り出し印刷されていない面を差し出した。
*舞、いつまでもお前が笑顔でいてくれることを願っているよ*
そう書かれていた。
「祥ちゃんは、今喋れたとしても絶対反対なんてしないよ。舞ちゃん幸せになってね。」
その写真は発見されたとき祥吾が握っていた写真の1枚だった。
もう1枚はさりちゃんとの写真。
それもちゃんと病室に飾ってある。
裏には、愛してるよ。
と書かれていた。


