桜が舞って、 前が見えない。 校門の前には大きな桜が堂々と立っている。 毎朝一緒だったさりちゃんは 隣にいない。 クラス替えできっと祥吾と離れてしまうから、 これからは祥吾と登校するらしい。 桜が全然綺麗に感じない。 僕の目は荒んでしまったのかもしれない。 心ごと荒んでしまえば もうさりちゃんの事なんて思わなくて済むのかな。 なんて毎日考えても結局さりちゃんのことが好きで、 たまらない。