「雑貨屋って、どうしても女性客がほとんどじゃないですか。男性にも来てもらえるようにするにはどうしたらいいと思いますか?」
「……は?」
思わず間抜けた声を出してしまった。
だって……それが誰にも出来ないっていう相談なのか?
ぽかんとしている俺に、九条さんは申し訳なさそうに頭を下げる。
「ごめんなさい! この間は深刻そうに言いましたけど、本当はたいした相談じゃないんです」
「そ、うだったの?」
「はい、ただ椎名さんと会いたくて、口実にしただけなんです。……幻滅しました?」
悪いことをした子供みたいに上目遣いで見つめてくる彼女に、俺は軽く吹き出した。
「いや、幻滅なんてしないし、逆にホッとしてるよ。深刻な悩みじゃなくてよかった」
なんだか気が抜けて、いつの間にか敬語も崩れていた。
そんな俺の様子に安心したように九条さんも笑う。
「でも、椎名さんの意見を聞きたいのは本当なんです。さっきのこと、どう思いますか?」
さっきのことっていうのは、男性客も呼ぶためにはどうしたらいいかって話だよな。
少し考えて、「たいした参考にはならないと思うけど」と前置きしてから話し始めた。
「男一人だと、女性向けの雑貨屋には入りにくいイメージがあると思うんだ。雰囲気もそうだし、周りに女性ばかりだと気後れするっていうか」
「……は?」
思わず間抜けた声を出してしまった。
だって……それが誰にも出来ないっていう相談なのか?
ぽかんとしている俺に、九条さんは申し訳なさそうに頭を下げる。
「ごめんなさい! この間は深刻そうに言いましたけど、本当はたいした相談じゃないんです」
「そ、うだったの?」
「はい、ただ椎名さんと会いたくて、口実にしただけなんです。……幻滅しました?」
悪いことをした子供みたいに上目遣いで見つめてくる彼女に、俺は軽く吹き出した。
「いや、幻滅なんてしないし、逆にホッとしてるよ。深刻な悩みじゃなくてよかった」
なんだか気が抜けて、いつの間にか敬語も崩れていた。
そんな俺の様子に安心したように九条さんも笑う。
「でも、椎名さんの意見を聞きたいのは本当なんです。さっきのこと、どう思いますか?」
さっきのことっていうのは、男性客も呼ぶためにはどうしたらいいかって話だよな。
少し考えて、「たいした参考にはならないと思うけど」と前置きしてから話し始めた。
「男一人だと、女性向けの雑貨屋には入りにくいイメージがあると思うんだ。雰囲気もそうだし、周りに女性ばかりだと気後れするっていうか」



