美沙Side

病院から、帰る途中。

お母さんから聞いた話を私は思い出していた。

いつも、夢の中で話している彼は、
誰なのか。私にはもう時間がないことくらい言われなくても分かっている。

私の中の時間が止まってしまう前に
彼に逢いたかった。

約束を守って彼の記憶に少しでも残っていたかった。