雫side



放課後。


今日こそは、


水野さんと一緒に帰りたいなぁ。


よし!行こう。


「水野さん!」


あれ?いつもと様子が違う…。


「あの、水野さん?どうし…って水野さん待って!」


私が話しかけたのと同時に、


水野さんはケータイを手に、


走り出してしまった。


はぁ…。


今日こそ!…と思ったんだけど…、


今日もダメだった…。


「はぁ…。」


「うわっ、水野さん 感じ悪っ。」


「無視するとか…。雫、もう諦めな。」


「水野さんはきっと、

何か大切な用事があって急いでたんだよ。

だから、水野さんを悪く言わないで。」