それから、橘くんの隣の席になってから色んな橘くんを見れるようになったの。 例えば。 「ねぇ、橘くん。この数学の問題解けないんだけど…分かる?」 「……どこ?」 「ここ、ここ! この相似な図形の証明なんだけど……。」 「ああ、これ? これはまずこの三角形を見て……。」 橘くんはね、めちゃくちゃ賢いんだ。 あたしの机に身を乗り出し、シャーペン片手に教えてくれる。