そしてあたしたちは文化祭の人混みに繰り出した。 あたしは繋がれたままの手を見つめた。 他の人が見てたらどうしよう… なにか言われるんじゃないのかな……? なんだかそんな事ばかり…… 「望未、あの子達に渡すのか?」 そう聞いてきた千里に あたしは首が取れるんじゃないかと 思うほどにコクコク頷いた。 「じゃあわ、渡してくるね……」 「おう!」 あたしは千里の声を背中に感じながら チラシを渡しに行った。