「す、するの?」

「ヨウが言い出したんでしょ。しないの?」

「す、する……。」

平静を装っていたが、雫の頬は赤らんでいた。

波の音が聞こえる。

二人は静かに唇を重ねた。


再び波の音が聞こえ、唇を離す。

二人の間に沈黙が流れた。

先にそれを破ったのは楊子だった。

「……ど、どうだった?」

「なんかふにふにしてて柔らかくて……よかった。」

「もう1回する?」

おずおずと問う。

「な、なに言ってるの!し、しないよ。」 

「そっか……。私はもう1回したい」

雫が固まる。

固まっている雫に顔を近づけると、楊子は頬にキスをした。

「……なんてね」

イタズラっぽく笑う。

「もう~~!」

雫は真っ赤な顔で楊子の肩をぽかぽかなぐった。




14.5歳END