-桜side-


教室を逃げたした私は、唯斗を探していた。


「屋上にもいないし、保健室にもいなかったし…。どこに居るのよ!」


早く行かないと、またあの人…。


よく思い出して…。他にも、心当たりがあるはずよ。


「そうだ…。雷神の歴代幹部が使ってた空き教室なら…!」


あそこなら、絶対にいるはず!


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「えっと…確かここら辺のはず…」


あった!


-ガラッ


「唯斗!」


雅「桜?!何でここが…?」


賢「蒼にでも教えてもらって来たのかね…」


二人に囲まれソファーに寝ていたのは、


「唯斗!貴方、やっぱり…」


唯斗は、何か悩んでいたり溜め込み過ぎると熱を出す体質だ。
しかも、普通に風邪を引いたときより熱が高く、長引いてしまう。


「熱はどのくらい?」


雅「39度7分だけど…?」


高いわね…。


「氷水とタオル、熱を下げる薬とお粥の材料を準備して!」


賢「ハァ?」


「良いから早く!下の子達にも呼び掛けて!」


雅「あっ…あぁ…」