桜「良いのよ。私はもうひとつ持ってるもの。それは貴方に渡すために作っておいたものよ」


「……ありがとう」


『俺の気が変わっていて、柚木の事が好きじゃなくなっていたらどうするつもりだったの?』


思わず聞きそうになったけど、止めた。
どうせこの子は、何もかも分かっているんだろうから。


桜「入るわよ」


-ピッ
-ガチャッ


柚木…。


桜「柚?蒼が来てくれたわよ。良かったわね?じゃあ、久しぶりに二人っきりで話したら?」


『外に居るわよ?』


桜ちゃんはそう言って外に出た。


相変わらず優しいよね。
俺達が何も言わなくても、真っ先に気がついて動きやすいようにしてくれていた。


本当に出来た子だよ。
勿論、柚木もだけどね?