―桜side―


谷山夏帆に言われた、お別れの時間まであとちょっと。


少し、ううん凄く寂しい。


皆が傷付くぐらいなら、私一人が犠牲になった方がずっといい。


そう思っていたのに、時間が無くなるにつれて決心が弱って行くような気がする。


だから、最低な方法で皆と別れるよ。


嫌われて、罵られて、顔も見たくないって言われたら、きっと離れる事が出来る。


私が離れたら、少しは傷付いてくれるのかな?


泣いて…くれる?


翔「桜?どうかしたか?」


「あ…、何もないわ、」


まだだ…。


まだ泣いちゃだめ。


皆と別れるまで泣かない。