嬉しさのあまり、たかちゃんに抱きついた。
こみ上げる気持ちがみるみる開放されていく。
「久しぶり、ちぃー・・・。
元気だったか?」
前と全然変わらない言葉遣いと雰囲気は
あたしに安心という温もりを与えてくれる。
「えっ!」
一驚した声があたしの後ろから聞こえてきた。
ハッとたかちゃんから離れ振り返る。
見覚えのある黒髪ロングの女の子は、口元を両手で抑えていた。
あ、クラスの子だ!
こんな所見られるなんて。
転校してきて早々男と抱き合ってたら、絶対いい印象なんて受けない。
逆に男好きだと思われる。
噂はすぐ広がって学校中が知れ渡る。
プラス豹牙に入った事も知れ渡る。
そしてあたしは皆から嫌われる。
これから始まろうとしていたあたしの高校生活は転校してきて約一週間で終止符が打たれようとしていた。
さようなら・・・
あたしのHappy school life。

