「編入試験、パーフェクトだったよ!!
お前の頭ん中見てみたいな。 お母さん譲りのその頭ん中を」
目の前にだされた三枚のあたしの解答用紙。
100点と言う字に安心した。
「本当?
それなら良かった」
「入試よりすごい難しいのにさ。
で、本当に抜けたのか?」
さっきの雰囲気とはうって変わってのゆうさんの態度に少し戸惑った。
主語がない言葉だけど、言いたいことはすぐに理解した。
こうゆう会話はもう慣れちゃったし・・・
「・・・うん。
もう終わらせた」
「そっか」
そう呟くと、煙草を取り出した。
相変わらず吸っているのはジタン・カポラル。
物心がついた時にはもうそれを吸っていた。
煙草の匂いは苦手。
周りに吸っている人が多かったから慣れたけど。
体に良くないし、吸わないでって言いたいけれど、ゆうさんが吸うのは決まって思い悩む時・・・。
それ以外であたしの前で吸うことはない。だから口に出せない・・・。
同情なんてされたくない。
もう気にしてない、し・・・。
忘れさせてほしい。
なかったように振舞ってほしいだけどな。
あたしもそうしたい。
この学校は偏差値は低くないが、いるのは暴走族や、
ヤンキーと聞いた。
サボったりするのはそんなに問題ないが、
テストで赤点を取ると補修で、その最終日のテストでまた赤点だと留年決定らしい。
授業態度や出席日数も関係してくるから皆ちゃんと来るらしい。
先生たちもそっち系の人が多く面倒見がいいし、卒業後の就職や進学率もいいので悪い連中に人気な高校だと、も。

