「気づいてのかよ、でもあいつらはただのCBX狩りだ。 30年前に製造止まった人気者だからな! だから心配するな」
「嘘!! 狩りすんのにこんな昼間に5人であんな目立つバイクで追いかける訳ないじゃん!」
「っ!!」
「龍神なんじゃないの!? だからこんな隠すんでしょ! バカッ! 嘘下手なんだよ!!」
つい頭に血が昇り、隼人の胸倉を掴んだ。
「おいっ! どうしたんだよ!?」
倉庫の中からぞろぞろトーマ達がやって来る。
胸倉を掴みながら彼らが近づくのを顔を歪ませ見つめた。
「蝶愛」
こちらに視線を写した隼人に手を掴まれ下に下げる。 共に手の力も弱まった。
どんな顔をすれば良いか分からず、俯くあたしに足音は近づく。
「何があった?」
輝の言葉が隼人に落とされたのをトーンで感じた。
「どっかのチームの奴らにつけられた」
「龍神だよ!!」
「ちげぇつってんだろ!!」
「龍神は正統派で有名だし、つける可能性は少ない。 いつからつけられた?」
「この倉庫から結構離れた所だ。 俺らヘルメットしてたから顔見えねぇしただのCBX狩りか遊んでたんだろ」
確かに倉庫出た時は誰もつけていなかった。 顔見えないし目的が分からない。
本当にただの遊びで? 本当に龍神じゃない?
「本当に最初からつけてなかったんなら、豹牙を狙った可能性は低いな」
トーマは眉間に皺を寄せ腕を組んだ。

