「着いた」 何十分ぐらい歩いたのだろう。 いきなり立ち止まる輝。 「ここ・・・?」 あたしは輝の後ろから顔を出した。 すごく大きくて屋敷が目の前に広がっている。 “豹牙連合”という言葉が門に彫られていた。 やはりお父さんも暴走族だったのだろう。 扉を開け中に入る輝に緊張気味でついて行くあたし。 「お邪魔しまーす・・・」 そう言って靴を脱ぎ、上がった。 緊張で体が熱くなる。 鼓動が細かく響き呼吸が深く荒い。 無理やり帰れば良かったと今更後悔。大人な人に慣れてない分より緊張した。