「蝶愛さん大丈夫っすか!?」
倉庫に入ると真っ先に裕也が駆けつけてくれた。
真哉が倉庫に来た日から少しずつ話すようになった。 気さくで優しい裕也にあたしも話しかけられるようになった。
「まぁ」
「風邪引きますよ! はいタオル!」
とても気が利く裕也は他の人からタオルを貰って来て髪を拭いてくれた。
最近入ったばかりのあたしが気を遣わせちゃってなんか申し訳ない。
「着替えとか・・・男もんしかないんですけど、どうしますか?」
「あー大丈夫。 乾くから。 ありがとう」
あたしはタオルだけもらい、階段を上った。
扉を開けると出迎えてくれる四人の姿。
「おー! ちぃーお帰りーって・・・
びしょびしょじゃん!」
「どうしたの?」
蓮のパソコンを上から覗いていた葵くんがマグカップ片手にあたしを見る。
「輝に噴水に落とされた」
「まじかよ!! お前らいくつ? アッハッハッハ。 俺が拭いてやろうか?」
「隼人ぶっ飛ばすよ?」
「着替えた方がいいよね? 俺、なんか持ってくるよ」
そう言って葵くんが幹部室を出ようとした時、
「輝!」
びしょびしょの輝が立っていた。
「お前もかよー!!! アッハハハハ!!!!」
「黙れ、隼人」
威圧感漂う輝に少し笑ってしまった。
でもまじ黙ろうよ。隼人。
「お前らガキかよ」
チビのくせになんか年上に見える、トーマ。
でもお前にガキって言われたくないよ。
「俺っ暖かい、飲み物でも取ってくるわ」
トーマはそう言って幹部室を出た。

