「もう最悪・・・・」 私は噴水の中から出た。 全身で水がかかったため、服が重い。 余裕をぶっこいている輝と目があい、つい唇が緩む。 「隙あり!!」 鎖骨の所の襟と腕を引っ張って噴水の中に輝を落としてやった。 なんて声をかければいいか分からなかった。 一戸さんの事。 何故輝が振ったかも分からない。 もし何か言って一戸とよりを戻すのも嫌だった。 そう思う下心を抱え、その話に触れないようにする、ズルい自分も嫌だった。