でもある日・・・・・・――
黒い四人掛けのソファに1人座る輝。
そんな輝の右斜め前で輝を見つめる一戸。
そんな2人を両側のソファに2人ずつ座っていた俺たちは見向きはせず、会話に聞き耳を立てていた。
『お前、もう来るな』
『えっ・・・・なんで・・・・』
輝はいきなり一戸に別れを告げた。
高揚する反面、突然過ぎる事態に何故こうなったのか気になった。
『お前が好きなのは誰だ?』
『・・・? 輝に決まってんじゃん!!』
『お前・・・・いつまで嘘ついてんだよ。俺はお前のお飾りじゃねぇ』―――
一戸はそのまま学校をやめてどこかへ行ったよ。
変な詮索はしたくなかったからしなかったけどね。 もう終わった事だから」
ーーそう言い終えると葵くんは微笑んだ。
「アイツは戻ってくる」
「結構可愛かったよな。 でもすげー男好きでびっくりしたよ」
「俺まぢアイツ無理」
トーマは女全部が無理でしょ・・・・。
「輝は・・・・その子好きだったんだよね?」
探るように確かめる。
「アイツ・・・・あの女が援交やなん股もかけてて女好きだって事知ってて付き合ったしな。 好きだっんじゃね?」
隼人は問うように葵に言った。
「そうだろうね」
「それが蓮の調べた事?」
「うん? まぁ・・・」
なんか反応おかしい・・・?
私は立ち上がり、窓から外を見た。
下で輝がタバコを吸いながらあたしの方に背を向け、空を見ていた。
輝が何故その子を好きなったのか、話を聞いていると全然分からなかった。 やっぱり一緒にいる期間が長いか短いかの違い?
そういうもんなの?
・・・考えても、全然わからない。
いろんな男に手を出すと知っていながら付き合い、それを理由に振ったのが。

