「新谷、お前は嬉しくないのか?これからはもう、シリウスに縛られた生活をすることないんだぞ。行きたい所に何処にでも行けるし、自分の好きな事が出来る。危ない目に遭うこともなくなる。最高じゃないか」

「けどっ!」

柳沢さんの言葉を聞いて、新谷さんも、高木も、なんとも言えない表情になった。
その顔を見て、

「…新谷」

柳沢さんの顔が急に引き締まって、声も渋い声になった。

「高木もよく聞け」

「…」