「あのぉ」

駅を出たところで里乃が立ち止まった。

「どうした?」

新谷さんが真顔で里乃を見る。

「…お腹空いたんですけどぉ」

「…」

新谷さん、目が点っ。
さすが里乃っ、よく言ったっ。
好きよ、こーゆーずーずーしい女っ。
もうお昼だもんね。

「…そ、そうだな。腹が減っては戦が出来ないって言うし、なんか食べようか」

「食べようっ!」

「じゃ、どこで食べようか…」