瑞希side*






「ねぇねぇ諷都?龍翔が何て?」






「…はぁ。倉庫に来いだってさ。本当に勝手に置いて行って勝手に呼び出すから困ったもんだよ」








「ふぅん?じゃ、諷都は倉庫に行くの?」






「俺だけじゃなくて…。瑞希と遼もだってさ」






「は!?俺も!?」






先ほど、龍翔は莉々香ちゃんを連れて行ってしまった。






それからさほど時間は経っていない。






「いいじゃーん。総長命令だよ?僕も行くから遼も行こうよーー」






「そうだよ、瑞希の言う通り。遼も強制だよ」





遼はやっぱり莉々香ちゃんの事は嫌いみたいだ。





まぁ、俺も前までは大っ嫌いだった。






でも少しだけだけど、莉々香ちゃんの笑顔が心に引っかかる。






莉々香ちゃんは最初に理事長室であった時も、廊下でプリントを拾ってくれた時も。






常に笑顔だ。





その笑顔は可愛いし、違和感もないけれど…。






常に笑顔、という事に引っかかる。






だから少しだけ興味を持った。