少し驚きながらも笑顔は崩さない。
「だって、クラスの女子が遼様って言ってたからさぁ?って、あたしと同じクラスで席も隣なのは…知ってるよねぇ?」
ははは?と首をかしげて小さく笑う。
「そーかよ」
…それで、終わりですか。
あたしを傷つけて終わり?
ふざけないで。
「そうだよ?でもあたし、あなたと話すと痛い目見るからもう関わらないよ?」
もう慰めてもらうのは金髪だけでいいや。
今は、大勢の男を相手する元気も気力もないし。
ただ、1人でいいから必要とされたい。
否定されたやつにはもう用はない。
「………は?」
騒がしいはずだった街も、多分こいつらのせいで静まり返っている。
そして、そんな街にこいつの急に低くなった声が良く響く。
怪訝そうな顔であたしをより強く睨んでくるチャライヤツ。
そして、その隣で突っ立っているチビと、あたしの顔をさっきからガン見している諷都…くんだっけ?爽やか男。


