「……でも、あたしを悲しくないようにしてくれる?」
泣いた後の顔で笑う。
いつものように。
本当の心を隠して。
その言葉を聞いて金髪は笑う。
何かをたくらんでいるようなときに見せる笑顔で。
「あぁ。俺が助けてやるさ」
その言葉にあたしはより一層微笑み、金髪男の首へと腕をしっかり巻きつける。
背が高いから、あたしは相当背伸びをしなきゃいけなくて…。
どうせなら絶対嫌だけどチビに抱き着けばよかった。
なんて思いながらも、いつものように耳元でささやく。
「あたしを、慰めてよ……。」
そして男から離れてまた笑顔。
男は少し驚いて、一瞬顔をゆがめたようにも見えたが……。
また先ほどの笑顔に戻り、
「いいぜ」
そう言った。


