自分の価値を自分で確かるために嘆いた言葉。 「俺が救ってやるよ」 そんなあたしの嘆きに、誰かがこう答えてくれた気がした。 そう確かに聞こえた気がした。 「俺がお前を必要としてやるよ」 また、聞こえた。 凛々しい声で。 誰かがあたしを求めてくれる。 ……幻聴って本当にあるんだ。 なんて思ったとき、体がフワッと浮いた。 視界が揺れる。