金髪に、睨まれる。
その視線からは、逃れることはできない。
その綺麗な目に引き込まれる。
あたしにはない瞳。
今なら逃げることもできるのに、足が動かない。
「お前…調子のんな。諷都の事悪く言ったら……許されるなんて思うなよ?」
……何、それ。
「……こっちは心ズタズタにされてんのに?」
小さい声だったけど言葉が聞き取れたのか、金髪は一瞬目を見開く。
どーせ、こいつも自分が良ければいいって考えじゃん。
あたしの事なんて考えてない。
みーんな、そう。
やっぱりあたしなんか死んでもいい存在じゃん。
「…ううん?何でもないやぁ。えっと…諷都くん?だっけ?わざわざあたしなんかのためにごめんねぇ?あと金髪さん?諷都君の事を悪く言うつもりも、関わるつもりもないので安心してくださいねぇ?」
もう、何もかもがめんどくさい。
「それじゃぁ」と言って微笑む。
…あ。
携帯…。
もう、いいや。
今日は適当にナンパされてそいつらと遊ぼう。


