こんな蒸すような暑さの中、ギャーギャーと騒いでいる群衆に眉を顰めながらも瑞樹に連れられ倉庫から出た。
コンビニまでこれからアイスを買いに行くのだ。
日傘欲しい、何て思いながらも出来るだけ日陰を通って目当ての目的地へ難なく着いた。
「何アイスにしよー」
店内に入ると冷房のよく聞いた空調に思わず笑みがこぼれる。額に滲んだ汗を拭って、アイスコーナーへ歩いた。
やっぱり夏だからか品揃えはとっても豊富だ。
迷う。どれにしよう。どれもおいしそう。
「ねぇ瑞樹は何に…ってそれ」
隣にいた筈の瑞樹だが、何故か隣におらず少し先のドリンクコーナーで籠に手当たり次第に缶ジュース…ではなくお酒を突っ込んでいた。
いやいやこんな治安いいと言えない場所のコンビニで瑞樹の見た目でお酒は買えないって。