「ひゃっほい!!夏休み!!夏と言えば山!海!花火!祭り!んで……彼女だああああああああああああ!!!」
「「「うおーーーーーー!!!!!」」」
ウルサ。
なぜか一段高いところに立っている男が叫んでいて、その男を囲むように他の男たちも群がって騒いでいる。
ウルサ。暑苦し。
「莉々花ちゃん、アイス食べな~い?」
瑞樹の誘いに乗って二階から一階に降りて見た光景に、あたしは思わずドン引きしてしまった。
瑞樹はアハハなんて笑って集団を見ているけれど、その目は極寒だ。
「なんか余計暑くなっちゃった。早く行こぉ」
最後に虫けらを見る目を向けた瑞樹は、その表情を一変。
可愛らしい笑みをあたしに向けてツカツカと歩き出した。
あたしもため息をついて、その後を追った。