ゆっくりと目をつぶり、色気をダラリと漏らしながらその瞳を開けた龍翔。 「あぁ、知ってる」 「……っ」 クツリ、と笑ったお前は今、何を見ているのか。 「俺だって莉々花は……殺してぇほど嫌いだがな」 背を向けて歩き出した龍翔を追うことは、俺にはできなかった。 「……なら、殺しちまえよ」 この俺の言葉は届いていたのか。それは分からない。 遼side*END