~D*A doll~










遼side*







「おい龍翔、待てって!」






スタスタと道を歩く龍翔に追いつくように、少し駆け足で進む。










「……遼」







今まで俺に気づいていなかったのか、振り返った龍翔は足をやっと止めた。








……そもそも足の長さがちげぇんだから歩く速さもちげぇんだよ。








日の光を浴びて輝く金髪と、思わず男の俺でも見とれてしまうような顔に目を細める。









「ちったぁマシなウソつけよ。お前がタバコ吸ってねぇのあいつらもクソ女も分かってんだよ」










そもそも俺らの学校で粋がってる奴らは多いくせに、タバコを吸っている奴は多分いないだろう。いたとしても学校にバレねぇようにコソコソやってるクズどもだけだ。そんな奴らは学校の監視が行き届いているコンビニなんかで買うはずがない。










つまり、普段誰も買ってねぇんだからいくらどれだけ整った容姿をしていて高校生なんかに見えない龍翔でも、制服で一発アウトだ。