「瑞樹。龍翔がタバコ吸ってるの見たことある?」
諷都くんの問いかけに首を振って答える瑞樹。やはり瑞樹も龍翔がタバコを吸っていることは知らなかったようだ。
「……あいつ、タバコなんて嘘でただコンビニ行っただけだろ。タバコなんてくせぇって顔しかめる男だぜ」
ぽつり、遼様が発した言葉に、みんな首をかしげるだけだった。
「あーーーくそっ!なんでお前らわかんねぇの!?なんで俺だけ龍翔がタバコって言った意味わかんの!?きめぇわ!!」
そんな中、遼様は突然両手をさすりながら大声をあげて。
「俺も龍翔ンとこ行ってくる!!女と一緒の空気なんて吸いたくねぇ!!!」
風のごとく屋上から出て行ってしまった。
さらに首をかしげるあたしたち。
ちなみに、遼様の暴言にももう慣れてしまったあたしは、確実にメンタルが強くなっただろう。
大きな進歩だ。


