うとうとと意識を遠のかせていると、がやがやと聞こえてきた騒ぎにだんだん目が覚めてくる。
「はぁん!?チビが楯突いてんじゃねぇよ!」
「遼には言われたくないねぇーだぁ。バカ面なのにさぁ」
「ば、バカ……っ!?お前、バカとは何だよ!!テストで見てろよ!?俺より悪かったらお前土下座だからな?申し訳ありませんでした遼様って頭地面にこすれよ!?」
「ぶぶぶっ。僕が遼に負けるなんてありえないしぃ。遼が負けたら僕に頭下げるんだよぉ?」
騒がしいってより……うるさい。
扉越しでも筒抜けの会話。
遼様いるのか……。何か言われそうだな、と思い寝転がっていた体を起こした。
それと同時に扉が開く。
「………げ」
「あ、莉々花ちゃんだぁ」
あからさまに顔をしかめた男と、反対に満面の笑みを浮かべた男。
「何?莉々花ちゃんいるの?」
「どけ」
そして今日も爽やかスマイルを浮かべた男と、太陽の光をも反射するような輝く金髪を持った男。
……二人だけかと思ったら、全員勢揃いなんですね。


