がちゃり、と少しだけドアが開いた。
ったく。遅い。
そう思って口を開こうとすると。
がっとドアが勢いよく開き、ドサリとあたしになだれ込んでくるものがいた。
「え、ちょ!?」
スーパーの袋をとっさ離すことができず、スーパーの袋と激突しながらあたしは全身で重たいものを受け止めた。
「………わり、無理だわ…」
ぎゅーっとあたしを抱きしめるような形で倒れこんできた……龍翔。
その体は明らかに熱く、耳元にかかる吐息なんて辛そうだ。
「だ、大丈夫!?」
大の男の体重をあたしは全身で受け、今にも倒れそうになるが何とか踏ん張り龍翔を支える。
……お、重い。
とりあえずこれは早く家の中に入らなきゃ、と思って足を一歩ずつ踏み出した。


