ぴんぽーん、とチャイムを鳴らす。
あたしの手には近くのスーパーで大量に買った消化によさそうな食べ物と、風邪のときにあると便利そうなものを手あたり次第詰め込んだスーパーの袋。
スーパーなんて久しぶりに行ったし、こんなに重たい買い物の荷物を持つのもいつぶりだろうか。
龍翔に言われた通り電車に乗って駅に降りると、明らかにぬきんでてる高層ビルがあって、少し不安になりながらもエントランスに入った。
かなりの高級マンションだったので軽く驚き名がらもたまたまマンション内に入っていく人の後ろについてエントランスを抜け、エレベーターに乗った。
……最上階ってすごいんだけど。
一番大きい階は35階だ。
本当にこのマンションであっているのか不安になってくる。
でもそんなことを思っているうちに到着してしまい、エレベーターを降りた。
そして一つしかないドアにこれまたビビり、インターフォンを押すまでに至ったのだ。
「…………まだ?」
一度鳴らしても何も反応がないので、寝てるのかなと思ってもう一度鳴らす。
……あれ?やっぱりここの家じゃない?
それともただ気づいてないだけ?
全く反応がないので不安になっていると…。


