「…なら、退学して別の学校に行きます。先生方もそっちの方がいいでしょ?あたしみたいな問題児、邪魔でしょ?学校のイメージがどんどん下がっていくし。」
あたしのこの言葉を聞いて副校長は明らかに表情を緩めた。
…気に入らない。
「…分かりました。では、退学届けにサインしてください。今回は例外としてサインだけで受理します。」
…ちゃっかり退学届も用意してるんだ。
まぁ、それだけあたしを追い出したいんだね。
一生懸命すぎて笑えるわ。
校長が出してきた紙に机の上に置いてあったボールペンを使って名前を書く。
[櫻井 莉々香]
……これで退学か。
早いな。
でもいつ終わるか分からない停学でいらいらするよりかはマシだ。
「…じゃ、お疲れ様でした。さよーなら」
大人たちを睨みながらボールペンをバンッと机に叩きつけて、校長室を出た。