がらり、と病室のドアが開いた。









頭を抱えたままそちらを見る。









「……あれ?大丈夫なの?」









そこには疲れきった表情を浮かべている諷都くんがいた。








あたしを見て隠すことなく顔を引きつらせたけど、次には笑顔を浮かべて病室へと入ってきた。










「……ごめん、あたし倒れちゃって」










まず咄嗟に謝罪を述べた。









もうすでにもしかしたら諷都くんたちは父親から何か被害を受けているのかもしれない。









あたしのことを隠すためには手段は選ばない人だから。








「まぁ、俺じゃなくて他のヤツらに謝ってやってくれる?だいぶ精神的に参ってるヤツ多いから。特に総長とか、さくやさ、んとか……って!」











諷都くんの言葉に気が遠くなった。











頭痛がガンガンと頭を叩き、血の気が引いていく。











「……どうした!?大丈夫?莉々花ちゃんっ?」









「ごめんなさい、本当にごめんなさいっ」










どうしよう。










あの人はこの人たちに何をしたのだろうか。









また呼吸が苦しくなってくる。











あぁ、あたし。









本当にダメだ。










諷都くんがナースコールを押した音がかすかに聞こえた。