昨日は美奈さんが濡れたタオルで押さえてくれて冷やしてくれた。
何、ケガって冷やせばいいの?
もう何もわからない。
「………やだなぁ」
あたしって、一体何がしたいんだろう。
一人は、寂しい。
ベッドから周りの部屋を見回すと、シンプルな色とシンプルな作りになっているためか、酷く冷たく見える。
一瞬だけぞっと鳥肌が立ったように思えた。
「……のど、乾いた」
もっともらしいことを嘆いて、急いでベッドから降りて走ってドアの外へと飛び出した。
でも、そこにも______誰もいない。
小さく息を吐き、ドアを閉めてそこにもたれかかる。
一度ネガティブなことを考え出すと、どんどんどんどん思考は沈んで行ってしまう。
一瞬、そう言えば諷都君はいるな、なんてことを考えたけどどうせ今度は拒まれるのがオチだ。
今いろいろ言われたら立ち直れる自信ない。


